ホームページとLP(ランディングページ)の違いを徹底解説!使い分けのポイントも紹介
2024.10.15
「ホームページとLP(ランディングページ)は何が違うんだろう」
「それぞれどのような役割があるんだろう」
「広告の遷移先はホームページとLPどちらがいいだろうか」
ホームページ運営やWeb集客に携わり始めると、こんな疑問が浮かんでくることがあります。ホームページとLPの違いを正確に理解している方は意外と少ないかもしれません。
本記事では、ホームページとLPの違いを役割や活用シーンの観点から解説します。使い分けのポイントについても紹介しますので、Web集客にホームページやLPを効果的に使用したい方の参考になれば嬉しいです。
目次
ホームページとは?その定義と主な役割
まずは、ホームページの定義と主な役割について説明します。
ホームページの定義と特徴
ホームページは、企業や個人が運営するWebサイト全体を指す言葉で、「Webサイト」と同じ意味で認識されています。一般的に、トップページを起点とする複数のWebページで構成されています。
なお、「Home page」としてサイトのトップページのみを指す場合もありますが、本記事ではWebサイト全体を示す言葉として扱います。
以下、ホームページの主な特徴です。
- 多様な情報を網羅的に掲載している
- 階層構造を持ち、複数のページで構成される
- 長期的な利用を前提としたサイト設計
- ブランドイメージを反映したデザイン
- 検索エンジン最適化(SEO)を意識したコンテンツ構成
ホームページの主な役割
ホームページは企業や個人のオンライン上の顔とも言える存在であり、24時間365日接客してくれる心強いサポーターです。
一口にホームページと言っても、その運営目的は様々です。ホームページにどのような役割を持たせるかによって、サイト設計が変わります。ホームページが持つ主な役割として以下のようなものが挙げられます。
名刺がわり
会社概要や経営理念、事業内容が掲載されたホームページは、インターネット上の名刺としての役割を持ちます。ネット検索による情報収集が当たり前になった今、会社のホームページがないとなると、「本当に存在する会社なのだろうか?」「ホームページがない会社は怪しい…」と不信に思われる可能性があります。そのため、信頼感・安心感を持ってもらうために、基本的な情報を掲載したホームページを制作する、という企業も多いのです。
また、ホームページが顧客との最初の接点となることも多いため、企業ブランディングにも重要な役割を果たします。顧客にポジティブな印象を持ってもらえるよう、企業のイメージに合ったデザインや使いやすいサイト構造を意識して制作しましょう。
認知拡大
ホームページは、会社の存在をより多くの方に知ってもらう役割も果たします。ホームページを開設することで、ネット上に看板を出している状態になります。看板を出すことで、これまで会社との接点がなかった方にも、目に留めてもらえるチャンスが生まれるのです。
ただし、社名検索以外の自然検索による流入を獲得したい場合、ただホームページを制作するだけでは、なかなか見つけてもらえません。SEO対策やWeb広告を活用して初めて、目に留まりやすいスペースに看板を出すことができます。
営業
自社の商品やサービスを掲載して、ユーザーに資料請求や問い合わせ、購入などのアクションを促す営業としての役割を持ちます。ホームページ上に商品・サービスのカタログを掲載したり、専門性・実績のアピールをしたりして、信頼を得られるようにします。
商品やサービスに魅力を感じてもらうことで、申し込みや購入による売上獲得、資料請求やメルマガ登録によるリード獲得につながります。
情報発信
社内外問わず、会社への理解が深まるニュースや新商品リリースなどのお知らせを掲載します。顧客はもちろん、取引先や投資家、求職者、社員、などを含む様々な方に企業の情報を発信できます。
採用
社員の募集もホームページがもつ役割の一つです。会社概要や事業内容が掲載されたホームページに求人情報を掲載するだけでも良いですが、最近では採用専用のサイトを開設する会社も増えています。
採用サイトを新設するかどうかは、採用にどれだけ力を入れていくか、新設の労力に見合う成果が得られるか、など自社の状況により判断しましょう。
ホームページの例
これまで説明した内容の振り返りとして、弊社が制作したホームページを紹介します。
ブレイブ薬局さま(https://smilink-brave.co.jp/)
埼玉県川口市を中心に調剤薬局を展開するブレイブ薬局さまのサイトをリニューアルしました。リニューアルの目的は下記のとおりです。
- ターゲットに合うサイトデザインにしたい【ブランディング】
- 法人窓口をしっかりしたい・事業承継の窓口をつくりたい【営業】
- 優秀な人材を獲得したい【採用】
- 長期的なSEO対策をしていきたい【認知拡大】
今回のホームページリニューアルでは、複数の目的を達成できるようなサイトデザイン・構成を目指しました。
- ターゲットのミドル女性に合わせた優しいタッチのデザイン
- 事業内容を分かりやすく提示し、お問い合わせにつなげる
- 採用情報ページを作成
- SEO対策のための記事投稿機能を設置
ご紹介したホームページをご覧いただいても、冒頭で紹介したホームページの特徴を網羅していることが分かります。
- 多様な情報を網羅的に掲載している
- 階層構造を持ち、複数のページで構成される
- 長期的な利用を前提としたサイト設計
- ブランドイメージを反映したデザイン
- 検索エンジン最適化(SEO)を意識したコンテンツ構成
ランディングページとは?その定義と主な役割
ホームページの基本はバッチリ理解できましたか?
続いて、ランディングページの定義と主な役割について説明します。
ランディングページの定義と特徴
ランディングページは、LP(エルピー)とも呼ばれ、広告からページに訪れたユーザーに特定のアクション(コンバージョン)を促すことを目的とします。基本的には単一のウェブページで、ページ遷移をせずにコンバージョンまで誘導します。
なお、広義では、ユーザーが最初にアクセスしたページのことを「着地(=landing)」ページとしてランディングページと呼びます。本記事では、コンバージョンを目的としたページを指す言葉として扱います。
LPの主な特徴は以下のとおりです。
- 1ページで完結する
- 明確なゴールが設定されている
- 情報を伝える順番をコントロールできる
- 広告などの遷移先として利用されるため、SEO対策は不要
- A/Bテストなどを行い、成果に応じてこまめに改修が行われる
ランディングページの主な役割
上述のとおり、ランディングページは広告流入したユーザーに申し込みや問い合わせなどのアクションを促すことを目的としています。そのため、複数の役割をもつホームページとは対照的に、コンバージョンの最大化が主な役割です。
効果的なLPを作成するためには、様々なポイントがあります。まずは、以下のような点を意識して内容を検討しましょう。
- ターゲットの課題解決や願望に焦点を当て、提供価値を明確に伝える
- 広告とファーストビューに乖離が出ないようにする
- ファーストビューでターゲットの興味・関心を引く
- 商品・サービスの魅力が最大限伝わる構成にする
- 説得力のある数値(顧客満足度や利用実績など)を提示する
- アクションを促す文言とともに、CTAボタンを適切に配置する
ランディングページの例
これまで説明した内容の振り返りとして、弊社が制作したランディングページを紹介します。
株式会社横尾材木店さま(https://www.yo-ko-o.jp/special/higashioowa2/)
埼玉を中心に不動産販売をされている横尾材木店さまの埼玉県久喜市の分譲エリア「ふれあいの街」のランディングページを制作しました。制作目的は下記のとおりです。
- 大型分譲地の販売促進(資料請求・来店予約の獲得)
上記の目的を達成するために下記の内容を盛り込むこととしました。
- 埼玉県久喜市に住む魅力が伝わるコンテンツ
- 家族で暮らすことがイメージできるコンテンツ・デザイン
ホームページ例と同様、前述したランディングページの特徴を網羅して制作されています。
- 1ページで完結する
- 明確なゴールが設定されている
- 情報を伝える順番をコントロールできる
- 広告などの遷移先として利用されるため、SEO対策は不要
- A/Bテストなどを行い、成果に応じてこまめに改修が行われる
ホームページとランディングページ、どっちを選ぶ?目的別使い分けのポイント
最後に、ホームページとランディングページの使い分けのポイントを解説します。
ホームページとランディングページの目的と特徴を比較
ここまででホームページとLPは、それぞれ異なる目的と特徴を持っていることがお分かりいただけたと思います。
改めてホームページとLPの違いを以下の表で確認しましょう。
項目 | ホームページ | ランディングページ |
主な目的 | 情報提供、ブランディング | 特定のアクションの促進(コンバージョン獲得) |
構造 | 複数ページ(階層構造) | 基本的に単一ページ |
コンテンツ | 会社概要や事業内容、商品・サービスの紹介、採用情報など、幅広い情報を網羅 | 特定の商品・サービスに絞った情報 |
ターゲット | 幅広いターゲット(顧客だけでなく、取引先や求職者、社員など) | 特定のターゲット(商品・サービスを訴求したい層) |
更新頻度 | 定期的に更新・改修を行う | 商品・サービスやターゲットごとに作成し、成果をもとに改修を行う |
具体的な活用シーン
ホームページとランディングページの使い分けは、ビジネスの目的や状況によって異なります。以下、それぞれの活用シーンをご紹介します。
ホームページの活用シーン
- 企業ブランディング
- SEO対策による新規顧客の獲得
- 企業・ブランド全体の情報提供
- 会社概要や企業理念、事業内容の紹介
- 商品・サービスの紹介
- マニュアルやサポート情報の掲載
- ブログやニュースでの定期的な情報発信
- 採用情報の掲載
- メディア向けプレスリリースの掲載
- 投資家向け情報(IR情報)の提供
- パートナー企業向け情報の提供
ランディングページ(LP)の活用シーン
- 特定の商品・サービスの販売促進
- 新製品・サービスのプロモーション
- 無料トライアルの申し込み受付
- セミナーやウェビナー、イベントの集客
- アプリ・ソフトウェアのダウンロード促進
- ホワイトペーパーや電子書籍のダウンロード提供
- メールマガジン登録の促進
- 特別価格や限定商品の案内
それぞれの活用シーンを参考に、自社のマーケティング目標に合わせてホームページとランディングページを適切に使い分けましょう。
まとめ
ホームページとランディングページは、それぞれ異なる特徴と役割があります。ホームページは企業やブランド全体の情報発信やブランディングの役目を持ち、ランディングページは特定のアクションを促す、コンバージョン獲得に効果を発揮します。
ビジネス目標を達成するためのマーケティング施策を検討する際は、ビジネスの目的や状況に応じて適切に使い分けることが重要です。なお、ホームページでも、ランディングページでも、継続的に分析と改善を行い、ビジネスパートナーとして大切に育てていくことが目標達成への近道です。